ハゲにまつわる、おかしくも、まじめなお話。カテゴリー、1)~6)の順にお読みください。
ハゲを隠す方法に増毛法という、技法がある。これもかなり怪しい。
一口で言うと、自毛に用意した毛を結び付けて毛を増やす技法で、ツルツルにハゲ上がる前のハゲラーが対象になる。自毛に結びつける髪は、色や太さ質感、など何種類かが用意されていて、自毛に近い毛を結びつける。結び方も、いろいろ工夫されていて特許をとった結び方もある。結ぶための先にカギのついた編み込み棒も開発されている。
理想の結び方は、
・自毛にしっかり固定できること。
・自毛が伸びてきたとき、簡単に下(つまり地肌)にずらすことができること
さらに短時間で結べて、しかも自毛に負担がかからないこと。
増毛法は、カツラと違って装着による違和感は少ないし、強風が吹いても気にすることはない。シャンプーだって思い通りにできる。
いきなり増毛したのでは、周囲の人に気付かれてしまうので、じょじょに増毛していく。この方法をステップ増毛法という。みた目も自然だし、カツラにようにバレる恐れはまずない。毛束を掻き分けて毛の生え際を覗かない限り見破られない。
いいことずくめのような増毛法なのだが、欠点もある。
最大の欠点は、自毛が伸びると結び目が浮き上がってくることだ。これは増毛法の致命的ともいえる欠点である。毛は一ヶ月に1センチは伸びる。増毛して一ヶ月後には結び目が1センチ上がってしまう。一度増毛したら月に一度は専門サロンに通って結び目を下げてもらわなければならない。増毛の数が多ければ大変な作業になってしまう。
某カツラ屋で増毛のお試し無料キャンペーンを行ったことがあったが、確かに増毛は無料だったが結んだ毛の後処理は無料ではなかったため、苦情が殺到したという。風光明媚な離れ島に無料で連れて行って、帰りはかってに帰ってこい、というのに等しい。
増毛法のもう一つの欠点は、結んだ自毛に負担がかかることである。増毛される毛は1ミリグラムにも満たないが、シャンプーやクシを通すたびに自毛には物理的な負担がかかる。結ぶ時の作業でも大きな負担がかかる。これでは自毛にいいわけはない。
増毛技術の料金もわかりにくい。数は少ないが理容店で増毛を行っている店では一本いくらで施術していることろもあれば、増毛コースとして山盛りいくらに近い売り方をしている店もある。比較的多いのが毛1本の単価を決めて、100本単位とかで売るサロンだ。料金の中には、結着、上部への移動する技術料も含まれていて、かなりな金額になる。しかも5000本とか1万本を準備し前金として支払うシステムを採用しているサロンも多い。増毛技術を受けるために100万円近い前金を支払うことになる。
大手カツラ屋でもこのシステムを採用しているが、欠点の多い増毛法であるから、途中でギブアップする客は少なくない。ハゲが進行拡大すれば、いずれは増毛では対応できなるのは目にみえている。この手のサロンでは、増毛用に買い込んだ毛の代金をカツラ代金に充当するシステムまで準備されている。
カツラ屋の行う増毛技術は、カツラを導入するための前段のメニューとしての色彩が強い。カツラ屋はやはりカツラを売りたいのだ。
そして、ハゲラーの行き着く先はやはりカツラーなのだ。育毛、増毛など寄り道せずに自分のハゲが我慢できなくなったら、迷わずカツラをかぶるのが、カツラーの王道と心得たい。
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