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ハゲにまつわる、おかしくも、まじめなお話。カテゴリー、1)~6)の順にお読みください。
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 毛生え薬は、むかしは中小製薬メーカーの独壇場で、なにやら怪しげな精力剤と一緒に並べられていたが、近年ハゲラーマーケットの拡大にともない、大手製薬メーカーや化粧品メーカーもこぞって毛生え薬を販売するようになった。ハゲラーにとってはうれしい限りだ。
 効果のほどはというと、以前の毛生え薬は脱毛予防程度で、それでもハゲラーは喜んで使っていたが、いまの薬はもう少しましだ。
 最近の毛生え薬は、しばらく使用していると、ウブ毛ぐらいまでは生えてくる、以前に比べたら画期的によくなったが、しかしウブ毛から先が難しい。ハゲの回りの毛のように黒くて太い毛が生えてくるのがハゲラーの目標なのだが、そこまで到達するのは、よほど毛生え薬と脱毛のパターンの相性がよくないとそこまでいかない。
 毛生え薬には、男性ハゲの原因が大きく二つに分けられるように、二通りのタイプがある。
 一つは血行をよくするタイプ。毛に十分な栄養を補給するには、血液の流れが滞っていてはいけない。毛乳頭に達する毛細血管を拡張する作用がある成分や、血の流れをよくする成分を含んだ毛生え薬だ。このタイプの毛生え薬は、老化にともなうハゲなどにも効果がある。しかし、目にみえる効果は期待できない。現状維持を目標に、ウブ毛が生えてきたら、儲けものといった程度で使う毛生え薬だ。
 40歳を過ぎて髪の薄さが気になりはじめたら、このタイプの毛生え薬を使うといい。毛を生やすのは難しいが、脱毛の進行を遅くする効果ぐらいあるかもしれない。このタイプの血行促進型毛生え薬は、比較的安価で販売されているので、トニック替わりに使用すればいい。
 もう一つは、発毛抑制のシグナルを送るD・H・Tを抑える毛生え薬で、このタイプの毛生え薬は、毛が生えてくる可能性は少しは期待できる。
 ミノキシジルを含んだ毛生え薬は、もともとは高血圧の治療薬として使用されていた薬で、副作用として発毛がみられたことから毛生え薬として使われるようになった。この毛生え薬を使って、何らかの効果があったのは約4割だった。4割の中にはウブ毛程度の効果も含まれているので、クログロフサフサになった人は多くても1割程度だと推測する。それでも毛生え薬としては、画期的だ。
 男性ハゲに効果のある毛生え薬は、脱毛の仕組からいっても女性ハゲには効かないことになっている。またこのミノキシジルを含んだ毛生え薬は、もともと血圧を下げる薬であるため低血圧の人は使えないし、心臓病や腎臓病の人は使えない。
 確実に毛が生えてくるのなら、副作用を恐れずにチャレンジするハゲラーがいるかもしれないが、毛生え薬の特効薬でさえ、この程度である。次項に画期的といわれる、飲む毛生え薬プロペシアを紹介するが、画期的といってもすべてのハゲが治るわけではない。
 将来、科学が発達しても、地球上からハゲがなくなることはないと確信している。だいいちこの世から男性ハゲが消滅したら、社会に笑いが消えてしまう。日本独特のハゲ文化の消失である。そんなことがあってはならない。


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■もともとは前立腺の治療薬
■医者の診断必要だが、効果は実証済み
■萬有製薬から発売

 飲む毛生え薬が、日本でも2005年12月より発売されたので、少し詳しく紹介しておこう。
 世界ではすでに60ヵ国で発売されていて、頭につける毛生え薬とは違い、大きな効果が実証されているだけに、ハゲに悩む日本男児にとっては朗報といえる!かな?。
 世界有数の製薬会社メルク社の製品で、商品名は「プロペシア」。メルク社の子会社である日本の萬有製薬が日本国内での承認申請をしていたもので、医療機関を通じての発売になる。
 この薬、もともとは前立腺の治療薬で、効能成分はFinasteride(ファイナステライド)。
 同社の能書によると‥
 男性型脱毛症は、AGA(Androgenetic Alopeciaの略)とも呼ばれ、時間の経過とともに進行する。AGAの主な原因物質はDHT(ジヒドロテストステロン)で、DHTは5α-還元酵素によってテストステロンから産生される。このDHTから脱毛シグナルが出されると毛髪は長く太く成長する前に抜けてしまい、細く短い毛が多くなってハゲる。プロペシアは、5α-還元酵素を阻害しDHTの産生を抑制する、働きがある。



 アメリカで前立腺治療の副作用でハゲが直ったことから、アメリカFDA(アメリカの厚生省)では1997年に飲む毛生え薬として認可された。
 萬有製薬が公表したプロペシアの臨床成績によると、
・プロペシアの1年間投与により0・22mg群で54%、1mg群で58%%の改善効果が認められた
・海外臨床試験では、プロペシア1mgの5年間投与により90%の患者で抜け毛の進行を抑える効果、あるいは改善効果が認められた
・国内承認時における副作用発現率は4・0%(276例中11例)だった
という。
 アメリカの臨床試験では1800人の男性に投与し、
・48%~52%の男性型ハゲに効果が認められた。
・副作用としては、前立腺の治療薬だけに、男性からは勃起不全、精力減退、インポテンツが報告されている。また、催奇性も強く、妊娠前の女性が採取すると性器に異常のある男子が生れる可能性が極めて高いことも指摘されている。
 日本では萬有製薬が2001年に臨床試験を開始し、2003年3月に厚生省に承認申請を行っていた。
 萬有製薬が日本で発売するプロペシアは、0・2ミリグラムと1ミリグラムの2種類で、どちらも1錠あたり250円(税別)。1日1錠服用する。なお薬価基準未収載のため、保険の対象外。日本で入手するには、薬価のほか診察料などがかかる。


<コラム> 
昔からハゲは精力絶倫のイメージが強かったが、製薬会社が発表したデータでも副作用として、勃起不全が指摘されている。やはり「ハゲ=精力絶倫」の式図は正しかった。男性ホルモンが強いということは、精力絶倫、悪くいえばスケベ。昔からハゲラーはスケベ人間と決めつけられていたが、やはりそうだったのか。勃起不全になるくらい男性ホルモンが抑えてしまえば、ハゲが改善される、わけだ。
 もっとも、バイアグラのお世話になっている御仁からすれば、「たとえハゲてもいいから、憧れの精力絶倫になりたい」らしい。バイアグラを飲み続けると、副作用としてハゲるのだろうか?いっそのことプロペシアとバイアグラを一緒に飲めば、髪の毛と精力の両方を得られる?いや両方を失いそうだ。くれぐれも試したりしないでください。



 飲む毛生え薬プロペシア、副作用もあるのでは、医療機関の扱いになるのは仕方ない。
 効果があるといっても、2年間服用して「かなり増毛」は5%、「ある程度増毛」31%、「変化なし」は33%、という治験結果である(アメリカでのレポート)。販売する製薬会社の治験結果では、日本で58%(1年間投与)、アメリカ90%(5年間投与)が改善となっているが、販売会社とは関係ないデータでも36%に効果があるのは、「!」ものに凄い。毛生え薬としては画期的な数値なのだ。さすがは飲む毛生え薬。
 逆にいうといままでの毛生え薬は、ほとんど効果がないゴミ薬だったともいえる。せいぜい生えてきた、といってもウブ毛どまり。それでも効果絶大とハゲラーを喜ばせた。ゴミでないお薬はミノキシジル(リアップ)ぐらいのもだろう。
 そんなゴミ薬に比べれば、画期的といえる。
 アメリカで発売された1997年当時から、個人輸入で取り寄せて服用している人もいるというから、プロペシアに対する期待は大きい。現在、海外で販売されているプロペシアにはいろいろなタイプがあって、錠剤やボトル型など国によって違うらしい。「通」にいわせると、ニュージーランド製のボトルタイプが飲みやすくお奨めとか。
 個人輸入といっても、本来は医師の処方が必要なため、自由には購入できないのがつらいところだが、蛇の道はなんとかで、結構入手できるらしい。
 なかには、前立腺の薬を入手して、服用しようなど、無茶なことを企む輩もいて、インターネット上で入手方法から服用方法までご丁寧に紹介しているサイトもある(いまもあるかわからないが)。プロペシアは、もともとの前立腺の薬を五分の一に効果を弱くしてある、というので錠剤を五等分して服用するらしい。その結果までは紹介されていなかったが、素人判断では副作用が怖い。ハゲが直ってもアッちが役立たずになってしまったのでは、彼女、あるいは奥さんに合わせる顔がない。
 やはり医師と相談しながら服用するのが最善なのだ。

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