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ハゲにまつわる、おかしくも、まじめなお話。カテゴリー、1)~6)の順にお読みください。
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 男性ハゲは、一つの個性と捉えて、愛情とユーモアをもってこの本を書いている。ハゲてることは、決して恥ずべきことではない。はたからみれば、いま流行の癒し系のスタイルといってもいい。ところが、ハゲている人は気になるらしく、ハゲを隠そうとしたり、育毛に専念する。その姿が懸命であればあるほど、おかしい。そんなハゲにまつわる話を集めたのが本書だが、笑えないハゲもある。
 男性ハゲのなかには10代からその傾向が顕著に現れる人がいる。10代や20代前半のまだ大人になりきっていない男の子のハゲを個性で済ますのは、あまりにも気の毒だ。男性ホルモン過多、あるいはD・H・Tに変える酵素の異常を原因とした一つの病気なのかもしれない。
 若者の男性ハゲは、周囲の毛が活気溢れてクログロ・フサフサしているだけによけいに目立つ。女性を意識し始めた思春期の男の子にとって若ハゲは辛い。辛すぎると思う。
 40過ぎのオッサンが頭が薄くなって懸命に育毛やハゲ隠しに励むのは、気の毒ではあるが滑稽でもあって、笑いを誘われる。笑いの対象にしても罪悪感はこれっぽっちもないが、未完成の男の子がハゲに悩むのをみて、笑いの対象にするのはしのびない。むしろ、一つの病気として対処してほしいと願う。
 20歳前後からハゲの兆候が現れたら、まず専門の皮膚科にいこう。脱毛専門の皮膚科は数は少ないがある。脱毛の専門医でなくても皮膚科にいけば適切な処置をしてくれるはずだ。ただ男性ハゲは、さまざまな要因が複雑に絡み合っているだけに簡単に治るとは思えないが、少なくとも育毛サロンや高価な毛生え薬を試すよりは優っている。
 むかしは男性ハゲは男性ホルモンが多すぎるというので、いきなり女性ホルモンを注射して、その結果オッパイが大きくなっちゃった、などと笑えないヤブ医者がいたらしいが、いまはそんなことはないだろう。
 専門医にかかっても、いまの医学ではすべての男性ハゲが治るわけではない。治ればいいが、治らなかったら人生若くして決断するしかない。カツラーの道を選ぶか、ハゲラーで通すかの決断を。20歳そこそこでハゲる人は育毛レベルでは、なかなか発毛しないので、回り道はせずにカツラーの道を選ぶのも一つの選択だ。ただし一度カツラーになると人生の節目までカツラーでいることなる。定年の60歳までカツラーでいると、費用は莫大だ。家のローンの頭金ぐらいはかかると覚悟すべきだ。また、カツラーであるために結婚相手にいつ告白するかといった、面倒くさいことが起こる。
 カツラーにならない人は、ある意味えらい。若くして悟りに近い境地に達した人だろう。そうあってほしいが、実は悶々とした日々をおくっているのだろ。
 若くして人生を達観した人ばかりでは、世の中おもしろくない。いい年こいて、ハゲに悩んでいるオヤジが多いのに、若くして悟られたらオヤシの立場がない。

 30過ぎてハゲたら、これは個性だ。いまさらハゲを気にしても始まらないだろう、と傍の人間は思っている。しかし本人は個性だ、などといっていられない、だから懸命に育毛に励んでほしい。その健気な姿に心打たれ、笑いを誘われる。回りの人間を癒してくれる、素晴らしい存在なのだ、ハゲラーは。
 30過ぎれば、男性ハゲを病気とはいわせない。30過ぎのハゲラーが皮膚科にいっても、保険の対象にする必要はない。個性なのだから自由診療で十分だ。
 つるつるのハゲオヤジも本人が気にしている以上に回りの人間は風格を感じているかもしれない。


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