忍者ブログ
ハゲにまつわる、おかしくも、まじめなお話。カテゴリー、1)~6)の順にお読みください。
[1]  [2]  [3]  [4]  [5
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


 ハゲを隠す方法として植毛は以前から行われてきた。この植毛は頭皮に毛を植え込む医療行為で医者でなければできない。
 カツラや増毛、接着毛などの擬態でハゲを隠す行為は、理容師や美容師でもできるが、植毛は医者でなければできない。
 植毛は、異物を人体に入れるので拒絶反応をおこしやすく、そのため植えた毛が抜けたり、炎症を起こすこともある。植毛は、Iの字に植毛してもすぐに抜けてしまうので、通常Jの字、つまり頭皮に入れた植毛の毛をJの字状態に植え込む。だからなおさら炎症が起こりやすい。無事に定着した毛も何年か後には抜け落ちてしまう。
 以前(20年以上もむかしのことだが)ハゲに悩む男性を救済する、画期的な方法として宣伝されたが、いまでも、しっかり男性週刊誌に広告が出ている。
 植毛の手法やそのノウハウは進化しているだろうが、世のハゲラーから絶大な支持を受けているとは思えない。カツラほど普及していないのは、どこかに問題点があるのだろう。問題というのは、技術面だけでなく、施術する施設や医者が少なかったり、経費がかかり過ぎたりといった営業面も含めての話である。


PR
 植毛に関しては、近年自毛植毛が行われるようになり注目を集めている。
 自毛植毛というのは、ハゲラーの残った頭髪をハゲの部分に植え込む方法である。男性ハゲは、全頭がハゲることはない。側頭部や後頭部は男性ホルモンの影響を受けにくいので、頭頂部がツルツルになっても残っている。その生き残った毛をハゲた部位に移植する方法を自毛植毛という。この方法は、アメリカが先進国で、手術マニュアルや専用の医療器具なども開発されている。
 人工毛を植毛するのと違って、拒絶反応することも少ない。人工毛に比べたら数段定着率は高いといわれていて、移植した毛の9割は定着するという。
 この自毛の移植、某カツラ屋が先進的な技術とノウハウを持ったアメリカのB社(ボ○○、というが頭文字はBなのかVなのかわからない)を買収して本格的に乗り出した。その方法は、後頭部など比較的目立たない部位にある毛を毛根ごとえぐり取ってハゲている頭皮に移植する。毛を抜き取ったところは丸く点々と跡が残るのは仕方がない。
 B社の自毛植毛のノウハウは毛穴を丸くえぐりだす方法だったが、別のやり方もある。毛を一列のラインで切り取る方法だ。この場合の傷跡はみたことがないが、毛根を取り出すため相当深くからえぐっているため、やはり傷跡は残る。
 移植した毛は男性ホルモンの影響を受けない部位の毛で、その性質はハゲる部位に移植しても持続し、D・H・Tによって発毛を抑制されることはない、という。せっかく移植した毛が、男性ホルモンの影響を受けて抜け落ちては意味がない。ざるで水をすくう、のたとえだ。
 この方法で1000本も移植すれば、その効果は確認できる。
 自毛移植の技術をみたときは、画期的な方法だと感心したが、よくよく考えてみたら、ハゲはどんどん進行する。毛根ごと抜き去された毛は二度と再生しないから、ハゲの拡大にともない、いつかは供給しきれなくなる。まさか腋毛や陰毛を移植するのは、さすがのハゲラーも抵抗があるだろう。


 というわけで、この自毛植毛には限界があると思っていたら、今度は切り取った毛乳頭を培養、増殖させてからハゲている部分に移植する方法が研究されている。一種の最先端技術なのだが、これなら供給不足に陥ることはない。
 培養技術は日本が世界をリードしていて、皮膚については一部実用化されている。しかし、毛根は簡単には実用化できないだろう。それはともかく、ハゲ治療の進歩は日進月歩である。
 でも待てよ、移植を一度したら、進行拡大するハゲに合わせて移植し続けないといけない。
 たとえば天頂部からハゲてる人が天頂部をこの方法でカバーしたとすると、ハゲが進行すれば天頂部に移植した毛を残して回りがハゲる。これは笑えるハゲになってしまう。額からハゲる人は前列の植毛した毛を残して天頂部がハゲると巨大カッパになってしまう。だから一度植毛したら半永久的に植毛し続けなければならない。
 頭部の毛は10万本といわれている。そのうち頭頂部に約6万本あるとしたら、これは大変な数だ。

<コラム>
 ハゲラーの毛髪再生への願望は、根強い。毛生え薬もさまざまなものが開発・販売されている。ハゲを隠すために増毛や植毛などに積極的に熱心にチャレンジするハゲラーもいるが、新らしい毛生え薬が発売されるたびに試すのが正統派ハゲラーなのである。
 毛生え本もいろいろ出版されていて、中にはこんな本もある。
「新・発毛食品発見!!」
なにしろ「!」が二つもついている。よほどすごい発毛食品なんだろう。
・飲んで生えた!増えた!黒くなった!
・感動の30日の軌跡!
・30代の若ハゲから70代まで
・カツラ 植毛で悩む時代は終わった!
・男性からも女性からも喜びの声!
・短期間でグングン生えた!
 これらは、すべて一冊の毛生え本のキャッチフレーズである。よくも考え付いたと感心させられる名文句が並んでいる。でも、なにやら怪しい投資を勧誘する宣伝文句、あるいはマルチのお誘いの文言にも似ているようだ。これだけの本なら読んだだけで毛が生えてきそうだ。
 どれが本のタイトルかわからないが、どうも毛が生えてくる食品を紹介した本らしい。ちなみに書いた人は医療ジャーナリストを名乗る人。皮膚科医の先生がご丁寧に監修している。
 この本が本当なら、当「ハゲ講座」が上梓されるころには、この世からハゲラーは消滅してしまう。それでは困るが、そんなことは絶対ない。
 まっとうなハゲラーはハゲに真剣に対峙していて、こういう本にすぐ飛びついてしまう。そんなハゲラーの何事にも真剣で一途な姿は、はたからみると悲しくなるほどおかしい。
 自由経済の社会では、結局ハゲはお金のなる木の一つなのだ。
 そして、当「ハゲ講座」も少しは売れるかな?

<コラム>
 失恋して髪を切るのは女性かと思っていたが、最近の調査によると男性の方が多いらしい。女性は1%で、男性は2・7%。男性の方が倍以上だ。いずれにしても失恋で髪を切る人は少ない。
 失恋で髪を切るのは、ショックからなのか、それとも心機一転新たな恋にチャレンジするためのなのか、その辺のところはわからないが、女性の方が意外とドライだ。
 ちなみに髪形を変えるのは、気分転換が男女とも一番多く、男性で63%、女性で70%だった。
 カツラーが気分転換で、ハゲラーに戻るのは、最高の気分転換かもしれないが、安易にカツラーとハゲラーを行き来されたのでは、回りの人間は迷惑に違いない。
 失恋を機にカツラーからハゲラーに、またはハゲラーからカツラーに変身するのは、どうだろう。これなら回りの人間は理解してくれるかもしれないが、失恋相手は複雑な心情になるだろう。
          (日本リーバ調査/16歳から29歳の男女600人を対象に2004年7月調査)

カレンダー
04 2024/05 06
S M T W T F S
1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31
フリーエリア
最新TB
プロフィール
HN:
富野太郎
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アーカイブ
忍者ブログ [PR]