ハゲにまつわる、おかしくも、まじめなお話。カテゴリー、1)~6)の順にお読みください。
女性の薄毛やハゲも結局のところ、原因は男性ハゲと同じで、女性であっても男性ハゲという。
脱毛の原因には、毛母細胞に十分な栄養がいきわたらなくなって脱毛する、エネルギー説と、主にホルモンの影響で発毛を抑制するシグナルと促進するシグナルのバランスがくずれて脱毛するホルモン説、さらに毛穴の中にある皮脂腺からの分泌が多く発毛を妨げる皮脂説の3つの説が有力視されている。もちろんこれ以外にも、遺伝や、頭部の骨格、生活習慣、ストレスなどさまざまな要因が原因とされている。
ホルモン説の場合、これまでの研究で、発毛促進シグナルとして働くたんぱく質であるBMP(Bone Morphogenetic Protein;骨形成因子)と、エフリン(Ephrin;形態形成因子の1種)がホルモンの影響を受けて、ハゲるとされている。BMPは毛髪のケラチン生合成を高める働きがあるり、エフリンは毛根の数を増やす働きがある。
また、一般にホルモンは、ホルモン受容体を介して作用する。女性ホルモン受容体(ER:Estrogen receptor)には、アルファ型女性ホルモン受容体(以下ER-α)とベータ型女性ホルモン受容体(以下ER-β)の2種類が存在していることがわかっており、「ER-α」は、毛の休止期から成長期への移行を阻害し毛成長を阻害する、つまり発毛にとってはマイナス要因として作用する。
女性の薄毛を研究しているライオン株式会社生物科学センターは、女性ホルモンがベータ型女性ホルモン受容体「ER-β」を介してBMPを増やすことを確認し、発表した。同じ女性ホルモンでも「ER-α」に作用すると毛髪の成長を阻害し、「ER-β」に作用すると発毛を促す結果になる、という。
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