ハゲにまつわる、おかしくも、まじめなお話。カテゴリー、1)~6)の順にお読みください。
世の中のカツラー諸氏には申し訳ないが、カツラはバレる、と自覚していただきたい。
どうしてカツラだとわかってしまうか。
一番単純なバレは、カツラと自毛の境目がはっきりしてわかってしまう。専門的には接合部(注)などといっているが、カツラに植えた毛が浮いた状態になっていると一目瞭然である。はっきりと浮いてなくても、境目があると、それだけでかなり不自然である。専門店で技術者に装着してもらったときは、カツラの毛と自毛を自然になじませてくれるが、自分で処置するとうまくいかないことが多い。かといって毎日通勤前に専門店に行くわけにもいかないので、カツラーは日々の手入れが大変である。
(注)正確には、接合部とはカット技術の場合、刈り上げ部分(起毛状態)と長い毛(寝た毛)の境目のことを指す。
カツラの部分と自毛の部分の違いからバレることも多い。
カツラの素材は人毛が多く利用されている。この場合、カツラに植えるためにキューティクルという、うろこ状の毛の表面を取り除いて加工する。オーダーメイド専門店では、カツラーの自毛の色合いや質感などを判別して、自毛に近い状態の毛を植え込み商品化する。ところが、見た目は自毛と同じように見えても、これが微妙に違う。蛍光灯のもとで見るのと、自然光のもとで見るのとでは、違って見える。おそらくキューティクルがないためだろう。家の中ではまったくわからなかったカツラが、夏の太陽の日差しのもとでは、自毛と違って見えてバレてしまう。
太陽の下で強い紫外線にあたれば髪の毛は影響を受ける。自毛は次から次へと新しい毛に代わっていくが、カツラの人毛は傷みっぱなしで、当然、制作した当初は自毛と同じだったものが、日光への当たり具合にもよるが、自毛と違った状態になってしまうことはよくある。
人工毛で作られたカツラもあるが、これも受ける光の性質によって、自毛とは微妙に違う反射をするので見る人がみればバレてしまう。 しかも高級な人工毛で作ったカツラは人毛よりも高価なものもある。
これらを防ぐために、カツラーは太陽光は極力避け、毎日カツラを丁寧に扱う。はずしたあとは専用のシャンプーで大切に手入れをする。
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